嫁が派遣先で働いていたころのこと。
夫婦二人で晩飯を食べながらの日常会話より。
「ねえねえ、高野豆腐が豆腐の中で一番美味しいでしょ?」
そう、唐突に質問してくる嫁。
これの前に豆腐の話など何も出ていないのに、急に。
それにしても、ここまで極端な主観を押し付けられても困る。
「そうかな?
俺は冷奴の方が好きだけど…」
「ちょっと!!
私が話してるんだから、
話の腰を折らずに最後まで聞きなさいよ!!」
「・・・わかったよ。黙って聞くから続きを話してよ」
「今、派遣で働いてるところでさ、
私の斜め向かいの席の男の人がいるのね。
そんでさぁ、入社3~4年?
たぶん20代後半くらいなのかなぁ。
私よりちょっとだけ年上だと思うのね。
あ、だからアンタよりは年下かなぁ。
結構イケメンなんだけど、神経質そうだから付き合ったら苦労しそうな感じ?
(中略)
あ、それでさぁ。
その男の人にね?
さっきみたいに聞いたの。
『豆腐の中で何が一番美味しい?』って。
そしたら、その答えが
『冷奴』だって言うのよ!!
信じられなくない~~~!?」
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「え?」
「???」
「え…っと?」
「ん?なに?」
「俺が最初に返した内容聞いてた?」
「聞いてたよ」
「なんて言ってた?」
「…『冷奴の方が好きだ』って言ってたっけ?」
「ええ!?ちゃんと聞こえてたの?
びっくりだわ。
むしろちゃんと聞いてたことにびっくりだわ」
「だからなによ!」
「じゃあ、だったらよけいに、なんで続きを話そうと思ったの!?
高野豆腐好きの同意を得られないの確定してるじゃん。
むしろ、俺の意見は話に出てくる彼と一致してるじゃん!」
「何よ!
別に話したいんだから話してもいいでしょ!!」
会話のキャッチボールって知ってる?
※ちなみに、「今、派遣で働いている~」から「信じられなくない~~~!?」までの話の流れは、女性によくある「もっと理解しづらい話」で、かつ、「もっと長~~い話」であるので、自分の人生で経験したその手の話に脳内で置換して読み直してみよう。(一所懸命考えたのだが、これ以上に無駄な話の内容が思いつかなかったので。。。)